メンタル症状

悩む女性

「うつ」にも種類がある 新型うつに注意

憂うつな気分でやる気が起こらない・意欲がわかない・疲れやすい、そのような症状を抱えているときに真っ先に浮かぶのが、もしかすると「うつ病」なのでは、という考えです。うつ病というのは脳のエネルギーが足りなくなり、気分が落ち込んだり意欲の低下という精神的症状が起こるだけではなく、睡眠障害などのさまざまな身体的症状を伴うこともあります。おもに中高年世代に発症することが多く、性格的には責任感が強く几帳面で真面目な人がなりやすいといわれています。このようなタイプの方は、仕事にしても家事にしても他人に甘えず頑張りすぎてしまう傾向が強いため、その許容値を超えてしまったときに発症しやすくなります。これが従来からの「内因性うつ病」といわれています。その一方で、最近注目されているのが「新型うつ病」といわれるものです。憂鬱な気分になり意欲がわかないという症状が出るのは間違いないのですが、内因性うつ病が一日中憂鬱な気分であるのに対して、仕事ではうつになるけれどプライベートタイムや自分の趣味は楽しめるという特徴があります。おもに若者に多いといわれ、発症のきっかけは学校や仕事のストレスによるものといわれています。傾向としては未成熟で他社への配慮があまり出来ないという点も挙げられています。憂うつな気分の日内変動も内因性うつとは逆の特徴をもち、目覚めの気分は悪くなく日が暮れる頃から気持ちが沈んでくるという人が多いようです。

従来の「内因性うつ」と比較して抑うつ度は比較的軽症ともいわれ、周りの人間からも甘えているだけではないかと見られることも多い「新型うつ」ですが、意欲がわかない・気分が沈むという「うつ」状態のときは、本人はとても苦しんでいるものです。自分の好きなことは出来ているのだから、病気ではなくわがままな性格やストレスに弱いだけではないかというように誤解されることもあります。そのように周囲の理解が得られないことから本人は孤独を深めて、ますます症状が悪化してしまう恐れがありますので、内因性同様に注意が必要だといえるでしょう。実際に意欲がわかないなどの症状がひどくなれば、仕事や家事がまったくできなくなるということも起こりえます。従って、誤った認識で本人を責めることなく理解し、必要であればメンタルクリニックなどの専門機関を受診するなどの対応が求められます。休養や投薬だけで症状がよくならない場合は、行動療法やカウンセリングも有効ですし、ストレスの原因となっている学校や仕事など環境を改善することも考えなくてはなりません。近年では職場に産業医をおく企業も増えていて、それだけ職場のメンタルヘルスには力を入れています。そんな中、仕事のストレスで発症する新型うつが注目されているのは当然のことといえるでしょう。休職から復帰しても再び悪化してしまうことがないよう、新型うつ病への理解や治療方法はこれからますます進歩していく必要があります。